2023年3月10日に更新された空気測定結果です。
空気測定結果の解説①TVOC濃度とその成分
今回のTVOC濃度は?(会長の解説)
TVOC濃度は1100 µg/m3 木造新築としては平均的な値よりも低めの数値です。良好な結果です。
【補足】TVOC濃度は空気の汚れ具合の目安です。これまでのJAHRAで調査した新築住宅のTVOC濃度の平均値は1900 µg/m3(2021年6月更新)です。この平均値は一般的な新築住宅空気中の化学物質の量を示しています。この値と今回の空気測定によって得られた結果を比較し、空気の汚れ具合を相対的に評価します。ただし、TVOC濃度が高いからといって健康影響を及ぼすわけではありません。重要なのは成分とその量です。
空気測定結果の解説②木材由来以外の化学物質の量は?
【補足】JAHRAでは、接着剤成分や塗料成分などの木材由来以外の人為起源の化学物質の濃度が400 µg/m3以下であることを空気検査で確認しております。
今回の結果は?(会長の解説)
木材由来のαピネンが主な成分です。その他にも木材由来と考えられる成分や炭化水素という鉱油成分が検出されていますが、それらを合計してもわずかな濃度ですので問題はないでしょう。
空気測定結果の解説③室内濃度指針値濃度は?
一般的に行われている空気測定は室内濃度指針値が定められたわずか6種類の化学物質の測定のみを行って安全を行っております。JAHRAの空気測定でもトルエン、エチルベンゼン、キシレン、スチレン、パラジクロロベンゼン、テトラデカンの室内濃度を確認することが出来ます。
結果:上記のいずれの指針値物質もの指針値の超過はありませんでした。
【補足】現在使用されている建材のほとんどは指針値物質が含まれないものを使用しておりますので指針値の超過ほとんど起きていません。代替物質の把握が室内空気の管理で重要です。
JAHRAで行っているTVOC測定とは
- 室内濃度指針値が定められた物質のうちの、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、スチレン、パラジクロロベンゼン、テトラデカンの室内濃度
- 空気の汚れ具合の目安であるTVOCの簡易測定結果
- TVOCを構成する上位5成分
を調べて室内空気の見える化を行っています。空気測定にはパッシブサンプラー「エアみる」を使用し、JAHRA認定を受けた空気測定士が行っています。
